こんにちは!
カウンセラーの 田中里美 です。
梅雨に入り、鬱陶しいお天気が続きます。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
外出自粛解除により、少しずつ日常を取り戻してきつつありますが、まだまだ安心は出来ないし、問題は山積みですね‥
私たち大人は、コロナによるストレスを持ちながらも‥「自分の生活を守る行動」をしている方が、大半では‥と思います。
では、3か月間の休校・外出自粛→学校再開‥ という、今までにない事態に身を置いた‥子どもたちは、どうだったでしょうか?
今回は「ざわついた心と向き合う・シリーズ」二作続けて‥「コロナ禍の子どもたちの心」について、お話したいと思います。
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Yahooニュースに掲載されていた‥コロナ禍の、子どものストレスについての、記事を読みました。
ストレスで‥髪の毛を抜くという自傷行為をしていた小学6年生の女の子の話です。
3か月間の休校中、母親は仕事で、彼女は、毎日一人で留守番していました。
学校に行けないし、友達にも会えないし‥家で、独りぼっちで、寂しいのを我慢していたようです。
彼女は、髪の毛を抜くことで、不安や寂しさが一瞬和らぐ感覚を得ました。
これがやめられない心理状態になると「抜毛症」という心の病気だと言われています。
休校が開けて‥学校へ行き、500円玉大くらいの大きさの頭皮が、剥き出しになっている部分を、友達に指摘されてしまいます。
そして、初めて‥ 母親に打ち明けました。
母親はシングルマザー、コロナの影響で仕事が減り、会社が人員減らしをする噂もあるので、解雇されたら娘を食べさせていけない‥と、必死で、休まず働いていました。
娘は、手のかからない子でしたが、実は相当な我慢をしていたのだと、母親は‥自分を責めました。
母親は「気づけなくてごめんね」と謝り、
娘は「学校が早く始まって欲しかった」と、呟いた。
その後、彼女の髪の毛は、徐々に‥生え揃い始めました。
‥という内容でした。
記事には、彼女の頭髪の写真が、保護者許可のもと、載せてありましたが、脱毛部分は、後頭部だから自分からは見えず、彼女はここまでになっていると思わなかったとのこと‥とても痛々しいものでした。
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私は、この記事を読み、胸が痛みました。
この子にとって、3か月間の休校は、どんなに長く、苦しい時間だったんだろう‥
子どもは‥大人をよく見ています。
仕事しているお母さんの大変さがわかっているから‥本当は寂しいと言えなかったのですね。
でも、シングルマザーであるこのお母さんも、大変だったし‥必死だったのだろうと思います。
お母さんに話せて良かったです。
「寂しかったけど我慢してたのね」と、お母さんがわかってくれたら‥ 抜毛症は、どんどん治っていったのですから‥ 「わかってもらえた感覚」が、いかに大切か‥痛感します。
時に、子どもは‥ 大人よりも大人になろうと、頑張ってしまうことがあります。
まだ、子どもでいていいんだよ。
そんなに早く大人にならないで、寂しい時は寂しいって、言っていいんだよ‥って、思います。
お母さんは、娘との生活を守ろうとしたけれど‥
この子も、頑張っているお母さんを守ろうと、頑張り過ぎちゃったのですね‥
彼女は、脱毛した頭皮を、一人で治そうと、頭に育毛剤をつけていました。
お母さんは‥そういえば最近、娘から‥レモンの香りがしていたことが不思議だったようですが、この香りは育毛剤だったのだということが、後から解ったそうです。
SOSは、言葉とは限らず、ちょっとした仕草や、いつもと違う何か‥かもしれません。
あら?いつもと違うな‥と、思ったら‥ 気をつけて様子を見守りましょう。
もし、異変や身体症状に出てから‥気づいたなら、子どもが精一杯、あなたを守ろうとして、頑張り過ぎちゃっていたことを、わかってあげて下さいね。
「わかってあげる」それが‥一番の薬です!
*コロナ禍の子どもの心について‥
ざわついた心シリーズ⑦へと続きます。
近々掲載!良かったらまた覗いて下さいませ。
☆田中里美☆